定番販促アイテムといえば「うちわ」
うちわは年中使える販促ですが、特に夏から秋にかけて出番が多くなります。
今回はそんな夏の定番販促アイテム「うちわ」の歴史と三大うちわ、広告として使われる理由をご紹介いたいます。
目次
うちわ部位名称
頭(あたま)
骨(ほね)
縁(へり)
地紙(じがみ)
タイコ(空き)
弓(ゆみ)・鎌(かま)
要(かなめ)・ギボシ
柄(え)・持ち手
うちわの歴史
うちわの歴史は古く、紀元前三年にはすでに中国に存在していました。
うちわの原型となる「翳(さしば)」が古墳時代に中国から日本に伝わったとされています。
- 古来・・・祭礼などの儀式に使用
- 奈良、平安時代・・・貴人や女性が顔を隠す道具として使用
- 戦国時代・・・軍配団扇として合戦時に用いられる
- 江戸時代・・・庶民に普及。涼をとる、日よけ、虫を払う、炊事の際の火起こしなど日常生活に欠かせない道具になりました。また、浮世絵が描かれた団扇絵はファッションやインテリアとして見て楽しむ道具としても親しまれるようになりました。
- 明治時代・・・現在のように広告媒体として活躍
- No items.
日本の三大うちわ
日本の三大うちわ
丸亀うちわ
房州うちわ
京うちわ
丸亀うちわ
香川県丸亀市で作られているうちわです。
丸亀市は全国シェア90%を誇る日本一のうちわ産地です。
江戸時代中期、香川県にある金刀比羅宮をお参りする「こんぴら参り」が流行しました。
そのお土産として天狗の羽うちわにちなんだ丸金印の渋うちわを作ったところ人気となりました。
その後、丸亀藩が藩士の内職にうちわ作りを推奨したことで、うちわの産地として知られるようになりました。
柄は竹の丸みを活かした「丸柄」と竹を割って平らに削った「平柄」の両方がありますが、大量生産にも適した平柄が主流となっています。
房州うちわ
千葉県の南房総で作られている伝統的工芸品です。
房州うちわの特徴は、竹の丸みをそのまま活かした丸柄。
当初は江戸うちわの骨組みに使われる女竹の生産地として骨部分の生産。その後、団扇生産も行うようになりました。
1923年(大正12年)に起きた関東大震災により江戸うちわ街が被災しました。江戸うちわの職人たちは材料の生産地であり団扇生産も出来る房州に移り住み、房州で再びうちわ作りをはじめ「房州うちわ」として発展しました。
京うちわ
朝鮮から伝わった朝鮮団扇を起源とされています。「都うちわ」とも呼ばれる。
京うちわの特徴は骨と柄が別で作られている点です。
房州うちわや丸亀うちわは柄と骨が一本の竹から作られています。
一方、京うちわは放射状に並べたと地紙を貼り合わせ団扇面を作り、柄に差し込んで作ります。
京うちわのように後から柄に差し込む構造を挿し柄といいます。
うちわが広告として使われる理由
うちわが現在のように広告媒体として用いられるようになったのは明治時代だといわれています。
一方、江戸時代には浮世絵師が歌舞伎役者などをが描いた団扇絵があり今でいうノベルティグッズのようなもので、その時からうちわには広告的役割があったように思います。
役に立つ道具で手に取ってもらいやすい
街中で配布している販促物。どうせ受け取るなら使えるものがいいと思いますよね。
夏の暑い日に路上で配布していたらつい手に取りたくなります。
周囲の人にもPRできる
チラシやポケットティッシュなどは手渡した人にしか広告効果がありません。
しかしうちわは受け取った人がパタパタとあおげば周囲の人にも見てもらえます。
パタパタひらひら揺れるうちわはアイキャッチ効果。
販促うちわの課題点
うちわが広告媒体として優れているとはいえ、脱プラスチックやリフューズが注目される現在、販促用のポリうちわは特に環境問題に関心がある人には嫌煙されてしまう場合があります。
これはうちわに限らずチラシなどの販促物全般に言えることだと思います。
これからの販促物は、より多くの人に受け入れてもらえるよう素材やデザインを意識することが大切です。
環境問題を意識した素材やデザイン
- プラスチックを使わない丸うちわにする
- 持ち帰った後も長く飾りたいデザインにする
- ペーパークラフトが作れるなど別の用途を持たせる
夏休みの自由研究に使えるデザインなどもいいですよね。
例えば、
切って紐をつければモビールになるとか
組み立てると貯金箱になるとか
アイディア次第でより、より多くの人に喜んでもらえる販促うちわを作ることができると思います。
うちわの柄の変化
うちわの柄は古来から木や竹で作られていました。
プラスチックで作られた「ポリうちわ」が普及したのは昭和40年代。
今ではうちわといえば「ポリうちわ」ですよね。
ポリうちわは生産性が高く、コストパフォーマンスも優れています。
しかし近年、環境問題の観点から柄がない厚紙を切り抜いただけのシンプルな作りの丸うちわが人気を集めています。
丸うちわのメリット
- プラスチックを使っていない
- 使い終わった後はそのまま紙資源として資源回収に出すことができる
丸うちわは脱プラスチック、紙のリサイクルの観点で優れたうちわといえます。
また、竹製うちわも環境にやさしい天然素材でできた製品として再び注目を集めています。
さいごに
以上、夏の定番販促印刷物「うちわ」の豆知識をご紹介しました。
ベストプリントではうちわ印刷が100部からご注文いただけます。
余分に印刷せず必要部数だけ印刷するのも、私たちにできる環境への取り組みの一つです。
プラスチックの柄を使わない環境にやさしい丸うちわも取り扱っています。
今回の記事がお役に立てれば幸いです。
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