和紙に印刷するには?
和食、日本の伝統工芸、舞台・展覧会など芸術分野、日本独自の商品を扱う店舗のPRで、和紙を使ってみたいと考えたことがある方は多いのではないでしょうか。
今回は、和紙に印刷する方法とそのメリット・デメリット・おすすめの場面などをご紹介いたします。
目次
プリンターで印刷する
プリンターを使用して印刷する方法です。すでにプリンターをお持ちの方にはおすすめです。
プリンターは、大抵は『最大A4サイズまで』『厚すぎる紙には印刷できない』『ふちなし印刷ができない』などの制限があります。印刷の前に、印刷したい紙・印刷したいデザイン対応しているかご確認ください。
また、和紙は一般的なコピー用紙よりも繊維が多く、インクジェットでの印刷では滲みやすい紙です。プリンターで印刷する際は『インクジェット対応』と明記されている和紙を購入し使用しましょう。
今はプリンターをお持ちでない方でも、最近では5,000円以下で購入できる機種もあります。継続して印刷する予定がある方は、一度購入を検討してみてもいいかもしれません。
自宅で気軽に印刷できることがメリットではありますが、機種によっては印刷時の音が大きい場合もあるため、集合住宅での深夜での印刷には注意が必要です。
![]() | エプソン プリンター A4インクジェット複合機 EW-056A カラリオ Wi-Fi テレワーク向け 4色 独立型 2024年モデル |

![]() |

印刷手順
- インクジェットプリンター対応の和紙を購入する。
- 印刷用データを作る。
- プリンタドライバの案内に従い、印刷する。
メリット
デメリット
こんなときにおすすめ
和食のメニュー表など『フォーマットは決まっているが、印刷内容が毎回変わるもの』におすすめの印刷方法です。
消しゴムはんこ
印刷予定枚数が少なく、かつカジュアルな場面なら、はんこを使うのもおすすめです。版を増やせば多色刷りも可能。
1部ずつ紙やインクを変えられます。サイズが大きい紙でも、厚い紙でもOK。不透明の白インクを使えば『濃い藍色の紙に白で印刷』といったデザインも可能です。
手作業の工程が多いため、多少のズレが発生することが予想されます。『寸分たがわず同じデザインを大量に印刷したい』時には不向きです。
![]() |

![]() |

印刷手順
- キットを購入する。
- 版を彫る。
- 版にインクをつけて押していく。
- 乾燥させる。
メリット
デメリット
こんなときにおすすめ
手作業が多い印刷方法のため、『寸分たがわぬデザインの量産』は叶いません。ですが、逆に『世界で1枚の記念品』としての価値が出ます。メッセージカードや季節のご挨拶、来場記念カードなどにおすすめです。
シルクスクリーンで印刷する
最近では自宅でできるシルクスクリーンセットが販売されていたり、シルクスクリーンを体験できるワークショップも開催されています。
はんこと同様に、インキの色や紙を変えることができます。シルクスクリーン用のインキには、白インキや蛍光色のインキ、ゴールド/シルバーのインキなども販売されています。
平らな面であれば、紙や布以外にも印刷可能です。
キットの購入のほかに『版の作成』が必要になります。版作成は特殊な薬剤を使用するため専門業者に依頼することが多いです。
一度道具を揃えれば版を変えて様々な印刷に活用できますが、最初の道具調達に時間とコストが必要です。
いざ印刷工程に入ってしまえば、1枚でも30枚でも手間はほとんど変わりません。1枚だけの印刷となると割高になってしまうため、最低でも30枚以上印刷するときにおすすめです。
![]() |

![]() |

印刷手順
- キットを購入する。
- 版作成を依頼する。
- 印刷する。
- 乾燥させる。
メリット
デメリット
こんなときにおすすめ
準備が少し大変ですが、準備さえ整えられればあとは簡単に量産できる印刷方法です。
版と紙をセットする、インクを乗せる、刷る、乾かす、と複数人で分担して進めることもできます。
布にも印刷できますので、大きさが合えば『ポスター用の版を使ってTシャツに印刷する』ということもできます。
イベントのメインビジュアルを繰り返し使用してしっかり印象付けたいとき、同じデザインを様々なグッズに印刷したいときにもおすすめです。
印刷通販に依頼する
専門業者に依頼する印刷方法になります。データを送ってしまえば、あとは待つだけで印刷・カット・発送まで対応してくれるので、印刷にかかる時間を他の作業に充てられます。
しこくてんれい、レーヨン大礼紙、雲竜大礼紙、奉書紙など、さまざまな和紙へ印刷できます。
両面印刷も可能ですが、和紙は裏と表の質感が異なる場合もあるため、注文時にどっちのデータを表面に印刷するか/裏面に印刷するかを指定しておくと確実です。
チラシ・フライヤー印刷から注文すれば最大A3サイズまで、包装紙印刷から注文すれば最大A1サイズまで可能。
印刷手順
- データを作る
- 入稿、入金する
- 到着まで待つ
メリット
デメリット
こんなときにおすすめ
例えばイベント告知の場合、チラシ印刷以外にも同時進行で様々なタスクをこなさなくてはなりません。印刷を専門業者に丸投げしてしまえば、他の作業に時間を使うことができ、準備をよりスムーズに進めることができます。
ふちなし印刷・両面印刷にも対応しています。
はんこやシルクスクリーンよりも『同じものを量産する』ことに長けており、印刷予定枚数が100枚以上になるなら断然この印刷方法がおすすめです。

