Webデザイナーとして働くには、主に2つの選択肢があります。
1つ目は、企業に勤める会社員Webデザイナーになるという道。2つ目は、個人でお仕事をするフリーランスWebデザイナーになるという道です。
しかし、「フリーランスWebデザイナーと会社員Webデザイナーのどちらが自分に合っているのかわからない」という方や、「今は会社員だけど、将来フリーランスとして独立したい。」と思っている方もいらっしゃるのではないかと思います。
そこで今回の記事では、会社員WebデザイナーとフリーランスWebデザイナーの働き方や年収の違いを深堀していきます。
目次
会社員Webデザイナーとは
会社員Webデザイナーは企業に勤めてデザイン業務を行います。
社内のHPや商品のデザインを担当するインハウスデザイナーや、制作会社に勤めて様々な企業からの依頼を請け負うデザイナーなどが代表例として挙げられます。
会社の就業規則に則って仕事を行うため、就業時間が決まっていたり、会社へ出社する必要があったりと自由度はあまり高くはありません。しかし、保険がしっかりと完備されていたり、困ったときに先輩デザイナーに聞くことができたりとメリットも多くあります。
フリーランスWebデザイナーとは
フリーランスWebデザイナーは、案件単位で仕事を得て個人でお仕事をするWebデザイナーのことです。
会社員Webデザイナーからステップアップして独立する方や、副業としてWebデザインを始めて徐々に顧客がつき独立してフリーランスWebデザイナーになる方などがいます。
好きな時間に好きな場所で働くことができる一方で、すべて1人で仕事をこなさなければならないプレッシャーもあります。
会社員WebデザイナーとフリーランスWebデザイナーの5つの違い
一口にWebデザイナーといっても、会社員WebデザイナーとフリーランスWebデザイナーでは働き方が大きく違いまし。ここからは両者の違いを詳しく見ていきましょう。
違い①働く時間
会社員Webデザイナーは、会社の就業時間やルールに合わせて働かなければなりません。フレックスタイムを導入している会社でない限りは毎日決まった時間に出社し、きっちりと終業時間まで働くことになります。
一方、フリーランスWebデザイナーは働く時間を自分で自由に決められます。納期を守り、クライアントが納得するお仕事をしていれば、好きな時間に起きて、好きな時間に働くことができるのです。
例えば、「今日は10時間働いて、明日はその分早く仕事を切り上げよう」といったように自分で働く時間をコントロールすることができるのがメリットです。
その反面、どれだけ長時間働いたとしても会社員のように残業代は出ないので、きちんとタイムマネジメントを行い効率的に仕事を終わらせることも大切です。
違い②働く場所
会社員Webデザイナーは、基本的に会社へ出社して仕事をすることになります。通勤時間が発生し、満員電車に乗って出勤しなければならないこともあると思います。
しかし、新型コロナウイルスの拡大で徐々に在宅ワークを取り入れる会社も増えてきています。「週に2,3回出社して、あとは在宅でお仕事をする」といった新しい働き方も広がりつつあります。
特にWebデザイナーはパソコンとwifi環境があればお仕事ができるので、在宅ワークとの相性もとても良いです。働く場所については、今後柔軟に対応する会社が増えていくことが予想されます。
フリーランスWebデザイナーは、働く場所を自由に決めることができます。自宅で働くことももちろんできますし、気分を変えたいときはお気に入りのカフェで作業をすることもできます。
しかし、フリーランスは孤独との戦いでもあります。また、自宅でずっと仕事をしていると集中が続かないときもあります。そんなフリーランスの作業スペースとして最近人気なのが、コワーキングスペースです。月額約1~2万円支払うことで、wifiやコンセント、プリンターなどが完備されたスペースを利用できるというものです。
コワーキングスペースにはフリーランスの方が多くいるので、情報交換をしたり、刺激をもらって仕事が捗ったりとプラスの効果がたくさんあります。
2時間だけ、あるいは半日だけ利用したいという方に向けて「ビジタープラン」を設けているところがほとんどなので、月に数回だけ利用することも可能です。
違い③休暇や保険などの待遇面
会社員Webデザイナーは、勤めている会社の待遇を受けることができます。待遇でよくあるのは、夏季休暇や年末年始休暇、慶弔休暇などです。さらに、会社独自の待遇があればその恩恵も受けることができます。
フリーランスWebデザイナーの場合、こういった待遇がないことを覚悟しておく必要があります。有給もないので、体調不良になってしまった場合はまるまる給料が発生しないことになります。
また、フリーランスの方の大半は国民健康保険に加入することになると思います。会社が半分負担してくれていた保険料をすべて自分で支払うことになるので、最初は自己負担額にびっくりするかもしれません。体調管理を行い、売上をしっかり上げて自分の身は自分で守るという姿勢が大切です。
違い④クライアントや案件の決定権
会社員Webデザイナーの場合、クライアントや仕事内容を自分の裁量で選ぶことはできません。会社が割り振った仕事をする義務があり、決定権は会社が握っています。
フリーランスWebデザイナーの場合は、自分で仕事の取捨選択をすることができます。気持ちの良い仕事ができるクライアントとは長期的に仕事を行い、そうでないクライアントとのお仕事は自分の判断で断ることができます。
クライアントとの相性や仕事内容、金額、納期などの条件を加味して、仕事を受けるかどうかを自分の判断で決めることができるのはフリーランスの魅力の1つです。
しかし、あまり仕事を選り好みしすぎても自分の成長に繋がりません。ときには、自分が伸ばしたい分野やスキルの領域に飛び込んでみることも大切です。
違い⑤報酬形態
会社員Webデザイナーは、月単位で安定した収入を得ることができます。会社によっては、業績に応じて年に数回ボーナスを支給してくれるところもあるでしょう。また、役職がつけばその分昇給することも考えられます。
フリーランスWebデザイナーは、基本的に案件単位で報酬を得ます。天井がないので、たくさんの案件をこなし、単価の高い仕事を引き受ければその分大きく稼ぐことができます。
その反面、お仕事を受注できなかったり、体調不良などで仕事ができなかったりする日が続けばお金が入ってこないという状況になる可能性もあります。
会社員WebデザイナーとフリーランスWebデザイナーの年収はどれぐらい違う?
みなさんが気になるのは会社員WebデザイナーとフリーランスWebデザイナーでは、実際どれぐらい年収が違うのかということではないでしょうか。
ここからは具体的なデータをもとに、それぞれの年収の目安をみていきましょう。
会社員Webデザイナーの年収
マイナビ転職が行った2020年度版の職種別年収平均の調査では、Webデザイナーのモデル年収は488万円となっています。
厚生労働省の調査では、平成27年度のデザイナーの年収は約410万円です。算出方法は、月の給与額303.3千円×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額459.9=4099.5で約410万円です。(厚生労働省の調査では職種が「デザイナー」という大きなくくりになっているので、グラフィックデザイナーなどの職種も含まれています。)
両者の調査で少し差はあるものの、会社員Webデザイナーの年収は約400万~500万円が平均的なラインといえそうです。
フリーランスWebデザイナーの年収
平均年収.jpが行った調査では、在宅フリーランスの年収は約250万~という数字がでています。
しかし、フリーランスWebデザイナーの場合は、案件数や単価よって大きく年収が異なるので一概には言えません。実力をつければ年収1000万など大きく稼ぐことができる可能性も秘めています。
稼げるフリーランスWebデザイナーになるために必要な3つのこと
フリーランスWebデザイナーとして、しっかりとした収入を稼ぐのは簡単なことではありません。しかし、実際にフリーランスWebデザイナーとして高収入を得ている人がいるのも事実です。
そこでここからは、稼げるフリーランスWebデザイナーになるための必要な5つのことについて解説していきます。
1.マーケティング能力を高める
Webデザイナーはただ美しいデザインをするだけではなく、見てもらえるサイト、売れるサイトを設計することが求められます。そのためには、マーケティング能力が大切になってきます。サイトの滞在時間や直帰率などの数字を分析し、改善していく能力を磨いていきましょう。
2.自己ブランディングを行う
フリーランスWebデザイナーは世の中にたくさんいます。その中で自分を選んでもらうためには、自己ブランディング能力も大切です。自分にしかない価値や世界観を常に発信し、「この人にお任せしたい」と思っていただける戦略を練りましょう。
3.営業努力を怠らない
会社員であれば営業職の方が仕事をとってきてくれることもありますが、フリーランス営業も自分で行わなくてはなりません。待っていてもお仕事が舞い込んでくる人はほんの一部なので、足を使って営業にまわったり、SNSなどでお仕事募集をしてみたり、交流会に参加して人脈を広げたりと行動することが大切です。
まとめ
今回は、会社員WebデザイナーとフリーランスWebデザイナーの働き方や年収について深堀しました。
目指したい働き方やライフスタイルはみなさんきっと違うはずです。今回の記事を参考に、あなたが思い描くWebデザイナーへ一歩近づく行動をぜひ起こしてみてくださいね。