印刷豆知識

オンデマンド印刷のメリット・デメリット

ネット印刷で取り扱う主な印刷方式は「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」があります。

今回はオンデマンド印刷についてご紹介いたします。

「オンデマンド印刷のメリット・デメリットを知りたい」「ネット印刷を利用したい」という方に役立つ内容となっています。

オンデマンド印刷とは

オンデマンド印刷は「要求に応じて必要な部数だけ印刷する」印刷方法です。

オフセット印刷との大きな違いは「刷版」を使わないという点です。
オフセット印刷は刷版を使って印刷します。一方オンデマンド印刷は、デジタル印刷機を使用して刷版を使わず印刷します。製版工程がない分、早く印刷することができます。

オンデマンドとは

オンデマンド(On Demand)は「要求に応じて」という意味
最近では映像や音楽も「オンデマンド配信」が主流になっていますよね。
見たいとき聴きたいときに、いつでも視聴できるのがオンデマンド配信の魅力です。
「見たい聴きたい」という「要求」に応じて試聴できるので「オンデマンド配信」といいます。

トナー方式とインクジェット方式

オンデマンド印刷には主に2種類の印刷方式があります。

トナー方式

トナー方式は、トナーという着色用の粒子を紙に熱圧着する印刷方式です。
家庭用プリンターの「レーザープリンター」はトナー方式のプリンターです。
ネット印刷ではチラシやカードなどの「オンデマンド印刷」は、主にこのトナー方式が使われています。

インクジェット方式

インクジェット方式は、紙にインクを吹き付ける印刷方式です。
家庭用プリンターの「インクジェットプリンター」はインクジェット方式のプリンターです。

オフセット印刷とオンデマンド印刷の違い

オフセット印刷とオンデマンド印刷の主な違いは「刷版」の有無です。

オフセット印刷・・・刷版を使う印刷
オンデマンド印刷・・・刷版を使わない印刷

刷版(さっぱん)とは

「刷版」はハンコのようなものです。

小学生のころ図工の授業で「木版画」を作ったことがある方はイメージしやすいかもしれません。木版画は木版にインクをつけて紙をのせ、バレンでくるくる紙をこすると木版の凸部分についているインクが紙に印刷させましたよね。

オフセット印刷の刷版は、主にアルミ板を使用しています。

カラー印刷の場合、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)4色の刷版を使います。4色を重ねることでカラー印刷を作ることができます。両面カラー印刷なら8枚の刷版が必要になります。

刷版を使うことで、短時間で大量に印刷することができます。

しかし製版(刷版を作る)費用がかかるため、少部数しか印刷しない場合は製版代分割高になってしまいます。

そのため少部数印刷の場合、刷版を使うのオフセット印刷は不向きです。

オンデマンド印刷のメリット

少ない部数から印刷できる

・製版しないため少部数から印刷できる
・製版代がかからないためコストが抑えられる

スピーディーに印刷できる

・製版工程がない分、早く印刷できます

バリアブル印刷(可変印刷)ができる

オンデマンド印刷はデジタル印刷機を使用しているので、(部分的に)1枚ずつ異なるものを印刷する「バリアブル印刷」ができます。

代表的なものがナンバリング印刷です。整理番号や抽選番号などの数字を連番印刷することができます。

オンデマンド印刷のデメリット

大部数に向かない

大部数ではオフセット印刷よりもオンデマンド印刷の方がコストも時間もかかってしまいます。

刷版を使うと製版代がかかり、製版工程分時間がかかります。
しかし製版すれば一気に大部数印刷することができます。1枚にかかる費用も刷版を使った方が安くなります。

そのため大部数印刷の場合は、製版代を含んでもオフセット印刷の方が安くなります。

細かい再現が難しい

印刷機の技術向上により、オンデマンド印刷はオフセット印刷に引けを取らない再現性を持っています。
しかし、用紙やデザインによって異なりますが、オフセット印刷と比べると
・モアレが出る
・にじんだような印象になる
など、細かい表現を見比べるとオフセット印刷の方がよりきれいに再現できます。

テカリが出る

トナー方式のオンデマンド印刷は、トナーを紙の表面に熱圧着して定着させ色を表現します。トナーを定着されるためにオイルを使用しているため、トナーがついた部分は特有のテカリがでます。
特にベタ塗り(全面にインキがつく状態)の場合、テカリが目立ちます。

コート紙など元々光沢のある用紙に印刷する場合は一見わかりませんが、上質紙などマットな質感の非塗工紙はトナーが乗っている部分のテカリが目立ちます。

再版で同じ色を表現するのが難しい

オンデマンド印刷機は温度や湿度の影響で色が変わりやすいため、再版で色味が若干変わることがあります。
並べて見比べれば若干違うという程度ですが、厳密に再現したい場合オンデマンド印刷は向きません。

トナーが剥がれることがある

用紙や折り加工におりトナーが剥がれることがあります。

・凹凸のある用紙(エンボス紙)などの場合、凹んだ部分のトナーの定着があまく、摩擦などでトナーが剥がれてしまうことがあります。
・折加工により、折り目のトナーが剥がれてしまうことがあります。

こんな時にトナーが剥がれることがある

・レザック紙など凹凸のある紙(エンボス紙)に印刷した場合
・折加工をした場合

さいごに

オンデマンド印刷はオフセット印刷の最大のデメリットである

・少部数に向いていない

という点をカバーできる「少部数に特化した印刷」といえます。

オンデマンド印刷に向いている
・少部数で印刷したい
・短納期で印刷したい
・ナンバリング印刷をしたい

オンデマンド印刷に向いていない
・大部数で印刷したい
・とにかくきれいに印刷したい
・テカリ(光沢)を出したくない
・凹凸のある紙に印刷したい

印刷物の部数、納期、仕上がりイメージに合わせて、オンデマンド印刷にするかオフセット印刷にするか選んでくださいね。

必要なときに必要な分だけ印刷できるのはとても魅力的です。「足りなくなると困るから多めに印刷しておこう」と余分に印刷した結果、在庫過剰となってしまった!ということもなくなります。

「必要な分だけ印刷」できるオンデマンド印刷は、サステナブルな社会に適した印刷となりそうです。

今回の記事が少しでも印刷ライフのお役に立てれば幸いです。

 

オンデマンド印刷のメリットは?

「少ない部数から印刷できる」「スピーディーに印刷できる」「バリアブル印刷(可変印刷)ができる」などのメリットがあります。

オンデマンド印刷のデメリットは?

「大部数に向かない」「細かい再現が難しい」「テカリが出る」などのデメリットがあります。

ベストプリントスタッフ

ベストプリントスタッフ。印刷やデザインについて役に立つ情報をご紹介していければと思っています!
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