印刷工場では毎日たくさんの紙ゴミが出ます。
紙ゴミは、印刷工程で発生する印刷物にならない断裁ゴミや、色調整で試し刷りしたもの・印刷不良で商品にならないもの、印刷業務に関する書類(印刷業務が終わった後は破棄されるもの)などさまざまです。
業務上どうしても発生してしまうものではありますが、この紙ゴミを少しでも減らすことはできないか?
こういった考えから、ベストプリントでは断裁ゴミをペーパータグとして生まれ変わらせる企画を実施しました。
今回は、これらの紙ゴミを使って紙粘土を作ってみました!
目次
作り方
用意するもの
・紙
・水
・重曹
・クエン酸
・のり
・手袋(なくてもOK)
・水切りネット(なくてもOK)
紙ゴミを水でふやかす
役目を終えた紙たちはシュレッダーで細かく裁断されます。今回は、このシュレッダーのダストボックスに入った紙ゴミを使います。
すでにシュレッダーで細かくカットされているとは言え、粘土として使うにはまだまだ大きいサイズです。
細かくちぎるためにも、水でふやかしていきます。
バケツに水を張り、紙ゴミを投入!紙が水を吸うまで、しばらく時間を置きます。

重曹とクエン酸を投入
よりふやかしやすくするために使います。お掃除に使うものでもOKです。
水にクエン酸を投入すると、シュワシュワと泡が出てきました。


より細かくちぎっていく
紙が柔らかくなったら、なるべく柔らかくなめらかな粘土にするため、紙片のひとつひとつをより細かくちぎっていきます。
だいぶ細かくなりました!

紙を丸くまとめる
細かくなったら、ひと掴み分の紙片を絞り、団子状にまとめていきます。
まとめるときに軽く水を絞ってあげましょう。水切りネットを使うときれいにまとまります。
紙に含まれる水分が、成形時の固さに影響してきます(水を絞りすぎると固い粘土になります)。
水分を絞りすぎないようにしましょう。

のりを混ぜる
団子状にまとめた紙のなかから、使う分だけとりわけ、のりを混ぜてよく揉み込みます。

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紙粘土完成!成形してみよう
好みの固さになったら、紙粘土が完成です!
今回はこの粘土を使って、4つの小物を作ってみます。のりが乾かないうちに成形していきましょう!
成形
ポコ助マグネット
平たいマグネットの上に、紙粘土をひと掴みを乗せます。
その後、ポコ助の顔の形になるよう形を整えていきます(写真では写っていませんが、粘土の下にマグネットが埋まっています)。耳の部分も忘れずに成形!

小物入れ
お菓子の缶のフタを使って小物入れを作っていきます。
缶のフタの周りに壁を作るように、粘土を盛っていきます。
ひとつは丸く優しい形に、もうひとつは角ばった形にしてみました。
かがみもち
せっかくなので季節感があるものを、と鏡餅を作成。
たまたま緑色の紙片が混ざりこんでおり、ミカンのヘタのようになりました。

乾燥
今回の厚みがある作品なので、内部もしっかり乾くよう、数日間は触らずに乾燥させることにしました。
表面が乾いていても、内部はまだ水分が残っている場合があります。内部が乾いていない状態で触ったり動かしたりすると、せっかく作った形が崩れてしまうことがあるのでご注意ください。
乾燥完了
念入りに約一週間乾燥させてみたところ、カチカチに乾きました!

…が、今回の紙粘土はのりをたっぷり含んでおり、机の上で成形作業を行っていたため、机にがっちりくっついてしまいました…。
端からカッターや定規を差し入れ、少しずつ剥がしていきます。

仕上がりチェック
乾燥後は…スタッフの予想よりも、固くしっかりした質感に仕上がりました。
表面はごつごつした仕上がり。
紙をちぎる工程が、乾燥後の仕上がりに影響してきます。
もっとなめらかな質感をお求めの方は、より細かくなるようにちぎる必要があります。
乾燥で水分がなくなっているので重さも軽くなっています。作業中はグレーだった本体の色も、本来の紙の白に戻りました。
実際にペンなどの文房具を入れてみました。


着色してみよう
紙なので、マジックで模様を書き入れることもできます。
耳や顔を書き入れ、塗って…。ポコ助マグネットも無事完成です♪


マグネットを埋め込んでいるので、ドアなどにくっつけることができます。
小物入れはアクリル絵の具で色を塗ってみました。

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ちょっとした工作にもおすすめ
部活の企画やご家族にはもちろん、普段デスクワークの方にも気分転換におすすめしたい体験です。
いつもスマホやキーボード、マウスなど固いものに触れる機会が多いですが、
紙粘土のむにゅっとした触感はあまり体験することがなく、気分転換になりそうです…!
SDGsに掲げられた【12.つくる責任、つかう責任】。
12-5 2030年までに、ごみが出ることを防いだり、減らしたり、リサイクル・リユースをして、ごみの発生する量を大きく減らす。
ベストプリントは印刷会社として、少しでもごみを減らす・別の形で生まれ変わらせるなど、持続可能な社会を実現するために少しでもできることを考え、引き続き取り組んでいければと思います。
ベストプリントの環境への取り組み

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