近年、自由な働き方のひとつとして、フリーランスという働き方に憧れる人も多くなってきました。
しかしフリーランスは会社員とは違って、毎月決まった収入を得られる保証はなく、定期案件などを持っていたとしても来月も同じように続くとは限らない不安や自分が案件をこなす手を止めてしまうと収入が途絶えてしまうリスクを抱えているのもまた事実です。
しかし、いつもそのような不安に苛まれていては、心が疲れてしまい本業の活動に支障をきたしてしまいます。
そこで今回は、「食いっぱぐれないためにフリーランスになるために今日からできること10のこと」というテーマで深堀りしていきたいと思います。
これからフリーランスとして活動していかれる方、もしくはもうすでに活動されている方の参考になれば幸いです。
目次
フリーランスとして食いっぱぐれないために今日からできる10のこと
1. まずは、自分を知る
フリーランスは、自分が商品です。
自分の強みを理解した上でどういった貢献ができるのかを洗い出してみることはとても大切です。
自分のビジョンや夢をマインドマップツールや紙に書き出して可視化してみると意外と知らなかった自分が浮き彫りになってきます。自分の強みややりたいことが分かれば、フリーランスとして自分をどうプロデュースしていけば良いのかがおのずと見えてくるはずです。
「自分の強みが活かせる仕事がしたいけど、自分の強みって一体なんだろう…」
「今の自分になんとなく自信を持てないでいる」
という方は、日頃から自分自身と対話を重ねて、客観的に自分を見つめる訓練をすることで、新たなヒントや今までは気にもとめなかった気づきが得られるかもしれません。
2. スキルの棚卸し
すでに持っている2つ以上のスキルの掛け合わせることで、新たな強みが生まれることがあります。
例えば、ライターであれば「文章を書くこと」だけを強みに勝負すると、世の中に優秀なライターさんはたくさんいます。しかし、文章が書けることに加えて、写真が撮れるスキルが噛み合わさると、それらのスキルを必要としているメディアなどでは希少価値が増し、活動の範囲が「フォトライター」に広がることもあります。
またWebデザイナーであれば、マーケティングのスキルを持ち合わせていると、マーケッターの視点でサイト設計のアドバイスやディレクションができるので、即戦力として重宝されるという利点があります。
このようにすで持っているスキルと親和性の高いスキルを掛け合わせていくことで、貢献できる仕事の範囲が拡張し、同じ土俵で戦ってもより希少価値の高い人材になることができます。
3. ポートフォリオの見直し/改善
一度つくったポートフォリオ、そのままにしていませんか?
フリーランスにとって“営業する際の顔”ともいえるポートフォリオ。
一度作ってしまうと完成した嬉しさからその後放置してしまいがちですが、自分の成長や活動に合わせて定期的な見直しや改善をおこなうことはとても大切です。実績につながるものがあれば積極的に公開し、第三者にポートフォリオを通して自分の人柄を感じてもらえるよう、普段から手入れを習慣にし自分の成長に合わせて育てていきましょう。
4. スキルアップのための余白をつくる
「日頃案件をこなすことで手一杯。自分のスキルアップに捻出できる時間を作るのはなかなか難しい…」
このように気づけば毎月の収入を安定させるために自転車操業では新しいことにも挑戦できず、自由を得るためにフリーランスになったはずなのに何をしているんだろう…という状態になってしまいますよね。
変化が激しい世の中で、フリーランスとして活動していくには、新たなスキルの勉強は不可欠です。加えて、忙しさから自分の成長を止めてしまうのはとても怖いことだと言えます。
そういった意味でも、これから新しく挑戦したいことやスキルアップのためにスケジュールの余白をつくることはフリーランスとして活動していく中でとても大切です。
では、具体的にどのように余白を作ればいいのでしょうか?
5. やらないことを決める
筆者は、日常のスケジュールに余白をつくるために、何をやるかを決めることと同じくらい、やらないことを決めることがとても大切だと考えます。
全人類が平等に持っている一日24時間という限りあるリソースをどこに使うか。
そのためにまず何をやらないようにするのかを決めることは最初のステップとして有効です。
例えば、「仕事として楽しいと感じる瞬間が多く、自己成長を感じられる案件以外は受注しない」や「マンネリ化していて仕事よりも作業的な側面が多い仕事は、今後の成長のために勇気を持って断る」など自分でルールを決めて線引きをすることで新たな時間が生まれることがあります。
徹底的にやらないことを排除したら、あとは自分が未来のために取り組むことに全力投球するだけです。
仕事を断るのは最初はリスクのように感じるかもしれませんが、リスクをとって得られた時間を自己投資に使ってスキルアップすることができれば、仕事の範囲も確実に広がっていくことでしょう。
6. ストック型の資産をつくる
フリーランスとして、案件をこなすだけではなく、溜まった知見やノウハウをブログやYouTubeなど自分と相性の良いプラットフォームで情報発信してみるのもおすすめです。
ターゲットを絞って自分の強みや専門性を活かした情報発信をすると、セルフブランディングにもつながっていき、そこから新たな仕事につながっていくかもしれないというメリットがあります。
新しい分野での自分の実績をつくるために、まずは「こういった記事が書けます」「こういったデザイン・動画がつくれます」ということを第三者に視覚化して伝えるための作品や世界観を作り上げていくための作業は忙しい合間を縫ってでも忘れずにしていきたいことのひとつですね。
7. 固定費を徹底的に見直す
フリーランスは、会社員と違って毎月の収入金額に変動があります。
収入目標は多くの人が自然と立てていると思われますが、毎月生活していける収入の「最低ライン」を知ることは意外とやっている人が少ないかもしれません。
毎月の生活に必要なお金がいくらなのかを的確に知ることができれば、そこから「いくらの案件をどれだけこなせば生活の見通しが立つ」といった具体的な目標が立てやすくなります。
まずは最低限必要なラインを知るために、どんな小さな支出も書き出してみることからはじめてみましょう。
現状を把握することで無駄遣いに気づいたり、毎月の引き落としの中に、大して使ってもいないサブスク課金の存在明らかになったりします。皆さんの引き落としの中にも、ちゃっかり引き落とされているサブスクサービスがあるかもしれません。
こういった細かい支出を見直していくことで手元に残るお金が増えるのでぜひ見直してみてください。
8. コミュニケーションスキル・言語化力を高める
良好な信頼関係の構築には、コミュニケーションが欠かせない要素です。
また、自分の頭の中にある思いを相手に適切に伝えられるのスキルは、時代が変わっても求められるスキルのひとつではないでしょうか。
自分の言いたいことが相手に伝わることはもちろん、相手の言わんとすることを汲み取れる一定の力があるフリーランスは重宝されるのは間違いありません。
特に、クリエイティブ系のフリーランスの場合、コミュニケーションにすれ違いがあると求められている成果物のニーズにズレが生じてきてしまいます。
そういったミスマッチを生まないためにも、場数を踏んでコミュニケーション能力は高めておいて損はありません。
9. 複数のクライアントと取引して収入源・リスク分散
フリーランスにとって継続的な案件は収入の柱になり、心の安定にもつながります。しかし、継続案件だからといって来月以降も変わらずに続いていく保証はなく、突然の打ち切りになる覚悟も持っておかないといけません。
そこで日頃から、収入の柱を増やす努力として、複数のクライアントと取り引きし収入源を分散することで、仮にどれかの1本の案件が終了したとしても、収入が完全に0になる最悪の事態を避けることができます。
加えて、収入源の分散ができていれば「やりたくない仕事は断る」など自分が前向きになれない仕事を断る勇気も持てるはずです。
10. 目の前のクライアントに全力でコミットする
単純に取引先の数を増やすだけではなく、今つながりのあるクライアントに120%コミットして尽くすことも忘れないでおきましょう。
どのクライアントも「きっとこれくらいはやってくれるはず」という期待をあなたに抱いているはずです。
それを疎かにして新規案件の獲得に目を向けたり、目の前のクライアントの信頼を損ねるような仕事をしてしまうことは、フリーランスにとって致命傷です。
たとえ今の案件が単発の案件であったとしても、あなたが全力で目の前の仕事で成果をあげることで継続的な案件につながるチャンスになったり、また別のクライアントを紹介してくれるきっかけになることもあります。
フリーランスとして生き残っていく方法は世の中にたくさんありますが、当たり前のことを当たり前にする、こんなことまでやってくれるのか、と良い意味でクライアントの期待を裏切り、質の高い仕事をし続けていくことがフリーランスとして生き残っていく道のひとつではないでしょうか。
まとめ:何が起こってもおかしくない時代を生き抜くために
自由な反面、リスクもあるフリーランスですが、せっかくリスクをとってフリーランスの道を歩むことを決めたからには、代えのきかない確かなスキルを身につけて、選ばれるフリーランスとして息の長い活動を続けていきたいですよね。
そのために、自分を磨いたり、スキルを高めて戦略的に行動していくことなど、今日からできる工夫はたくさんあります。
何が起こってもおかしくない不透明でとても変化の激しい時代。自分の将来を他人や社会に委ねるのではなく、今日からできることを少しずつ積み重ねて「いつも信じられるのは、自分」というたしかな自信に繋げていきましょう!