輪転印刷は主に折込チラシなど大量印刷するチラシで使われるオフセット印刷の印刷方式です。
一般的なオフセット印刷は主に次の2種類があります。
オフセット印刷の主な印刷方式
・輪転機印刷
・枚葉機印刷(平台印刷)
オフセット印刷について下記の記事で詳しく紹介しているので、合わせてチェックしてみてください。
今回は「輪転印刷」の特徴やメリット・デメリットについてご紹介いたします。
目次
輪転印刷ってなに?
輪転機を使った印刷方式です。
新聞や折り込みチラシなど大量印刷する印刷物に用いられます。
輪転印刷の特徴はロール状の巻き取り紙に印刷する点です。
トイレットペーパーのようにロール状になった用紙に連続印刷することで、断裁された用紙に印刷する枚葉機印刷(平台印刷)より「短時間」で「大量」に印刷することができます。
新聞がロール状の長い用紙にものすごいスピードで印刷される映像は、ニュースのオープニング映像などでもときどき用いられていますよね、あれが輪転印刷です。
輪転印刷とは
・オフセット印刷の種類
・ロール状の長い用紙に連続印刷する印刷方式
・短時間で大量に印刷できる
一方、オフセット印刷の代表的な印刷方式「枚葉機印刷(平台印刷)」はカットされた大きな用紙に印刷します。
輪転印刷の特徴
短時間で大量に印刷できる
輪転印刷の最大の特徴は短時間で大量に印刷できるという点です。
新聞や折込チラシなどスピード感が重要な印刷物にぴったりの印刷方式です。
一方で大量印刷に適していますが、少部数には不向きです。
印刷後インクを乾燥させる
枚葉機印刷ではインクは自然乾燥させますが、輪転印刷は短時間で仕上げるためにドライヤーで高熱をあてインクを高速乾燥します。
この乾燥工程で、急激に乾燥されるため紙が縮むことでしわ(ひじわ)が発生することがあります。
白フチ(白場)ができる
輪転印刷では四方に8mmほどの白フチができます。
この白フチは化粧断裁することでなくすこともできます。
用紙の端に鍵穴が残る
白フチ(白場)の部分に鍵穴を呼ばれる穴が残ります。
これは製造工程で用紙を針に引っ掛けて固定するときにできる穴です。
鍵穴は白フチにあるので、化粧断裁することでなくすこともできます。
ダイヤマークが残る
ダイヤマークは色調整のための印です。印刷機がダイヤマークの色を読み取って、色を調整しています。
このダイヤマークも白フチにできるので、化粧断裁することでなくすこともできます。
一部断裁面がギザギザになる。
輪転機はノコギリ状の刃で断裁するため輪転機で断裁した部分はギザギザになります。
このギザギザも白フチのある状態の断面がギザギザなので、化粧断裁することでなくすこともできますよ。
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輪転印刷のサイズ
輪転サイズ(袋断裁)
輪転サイズは規格サイズより一回り大きいサイズです。
四辺に白フチ(白場)ができます。
輪転機についている断裁機で断裁されます。
化粧断裁の工程がないので、よりスピーディーに仕上がります。
輪転サイズの場合、上記「輪転印刷の特徴」の
・白フチ
・鍵穴
・ダイヤマーク
・一部断面のギザギザ
があります。
規格サイズ(化粧断裁)
A判・B判・D判などの規格サイズです。
袋断裁された印刷物の白フチ(白場)を断裁して規格サイズにします。
白フチ(白場)を裁ち落とすので端まで印刷することができます。
白フチを断裁することで輪転印刷の特徴である
・鍵穴
・ダイヤマーク
・一部断面のギザギザ
がなくなります。
化粧断裁の工程分、輪転サイズ(袋断裁)より手間がかかります。
輪転印刷のメリット
短時間で大量に印刷できる
高速で連続印刷することで短時間で大量に印刷することができます。印刷だけでなく断裁や折加工まで輪転機が行うため、ものすごいスピードで仕上がります。
ほとんどの新聞や折込チラシは輪転機で印刷されています。
大部数を低価格で印刷できる
コスト面でも大部数を印刷する場合は輪転印刷がおすすめです。
輪転印刷のデメリット
少部数には向かない
大量印刷に向いている一方、少部数には適しません。
1,000部くらいの場合は枚葉機印刷(通常のオフセット印刷)の方が低価格で印刷できます。
取り扱い用紙が少ない
輪転印刷は取り扱い用紙が少ないため、用紙を重視する場合は不向きです。
折込チラシなどでよく使われる薄紙が多く取り扱われています。
品質が若干劣る
輪転印刷は枚葉機印刷(通常のオフセット印刷)と比較すると品質が若干劣る点があります。
・乾燥工程で若干シワっぽくなることがある
・版ズレ・印刷ズレが生じることがある(特に更紙でみられる現象です)
品質を重視する場合は輪転印刷は不向きです。
まとめ
輪転印刷とは?
輪転印刷はロール状になった用紙に連続印刷する印刷の種類です。新聞や折込チラシなど短時間で大量に印刷する印刷物に適しています。
輪転チラシのメリットは?
「短時間で大量に印刷できる」「大部数を低価格で印刷できる」という点です。
輪転印刷のデメリットは?
「少部数には不向き」 「取り扱い用紙が少ない」 「品質が若干劣る」という点です。
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