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バナナペーパーとは?
その名の通り、バナナの茎の繊維を使って作られた紙のこと。
バナナといえば、ご存知の通り子どもにも人気の果物ですが、これまで実を収穫した後の茎の部分は廃棄されていました。この廃棄される部分から取った「バナナ繊維」を使って作られた紙がバナナペーパーです。
他の紙との違い-生産工程-
森林を減らさない、環境にやさしい紙
普段一般的に使われている紙の主原料は、ほとんどが木のパルプが使われています。
木を伐採した後、また育てることはできますが、伐採時の大きさまで育てるには『約10~30年』の時間が必要になります。しかし紙の需要は年々増えているため、木の伐採頻度に対して木の再生が追いつかないことがあるんです。さらに、伐採により森が失われることで『森に生息していた動植物が減ってしまう』といった問題も起きています。
このため、なるべく木を使わずに製造できる『非木材紙』が注目されるようになりました。
さまざまな企業の努力により、木の代わりに竹を使った紙や、ケナフを使った紙などが開発されてきましたが、原料として注目されたのがバナナでした。
紙の原料としてバナナが選ばれた理由
これまで廃棄されていた部分を資源にできる
食料として育てられるバナナは、実を収穫する際に古い茎を切る必要があります。
切られた茎はいままで廃棄されていましたが、これを有効活用して作られるのがバナナペーパーです。ごみを減らし、陸の豊かさを守ることにつながります。
再生のサイクルが早い
収穫の際に切った茎は『約1年』で再生成長し、翌年また新しいバナナの実をつけることになります。毎年の実の収穫とともに原料(繊維)をも収穫可能なため、再生に『約10~30年』が必要な木よりも、持続可能な生産性が期待できます。
世界中のたくさんの国で栽培されている
バナナはすでに食料として世界中のさまざまな国で栽培されています。今あるバナナ農園で茎の繊維採取ができれば、実以外の新しい収入源になります。
バナナの木?バナナの茎?
ちなみに…バナナは大抵高さ2m以上の高さで実をつけるため『バナナの木』と表現されることもあります。ですが、『幹』のように見える部分は実は植物の『茎』。『バナナの木』ではなく『バナナの草』がより正しい表現となります。
雇用を生み出す、人にやさしい紙
バナナ繊維の採取にあたり、作業を担ってくれているのはアフリカ・ザンビアの村に住む女性たちです。
紙の製造に関する仕事の収入で、子どもを学校に通わせることができるようになったり、病気の予防のための道具を購入することができるようになったりと、より安全で快適な生活を送れるようになりました。
- 環境に配慮すること
- 貧困問題への対策(雇用を生み出し人々の自立を支援する)
この両方を叶える紙がバナナペーパーなのです。
他の紙との違い-質感見た目等-
バナナペーパーは薄いクリーム色の紙で、2mm以下の茶色い繊維が練りこまれています。
表と裏の違い
表は上質紙のようなすべすべとした手触りですが、裏は、凹凸のあるざらっとした手触りです。
粒子
紙を曲げたり傾けたりすると、光の角度によっては細かい粒子が白く輝いて見えることがあります。
配合率
バナナ繊維の配合率は5%と20%の2種類からお選びいただけますが、バナナ5%とバナナ20%では、見た目ではさほど違いはありません。
FSCⓇ認証紙
バナナペーパーは、バナナ繊維の他にリサイクルパルプ・または持続可能な森林からのパルプを使用しています。このため、FSC®認証紙でもあるのです。