目次
ユニバーサルデザインとは?
ユニバーサルデザインとは、年齢・性別・言語・文化・能力など人それぞれがもつ特性や個性にかかわらず誰もが使いやすいよう、製品や建物・環境・サービスをデザインするという考え方です。
ユニバーサル(universal)=普遍的
といった意味があります。
簡単にいうと
みんなが暮らしやすい使いやすいデザイン
です。
身近なものでいうとオリンピックでも話題となった「ピクトグラム」です。
言葉が通じなくでも伝えることができるピクトグラムは街中でもよく見かけますよね。
ユニバーサルデザインは印刷など絵柄のデザインのほか、 工業製品の使いやすさ、街の設計なども含めたものとなります。
ユニバーサルデザインとバリアフリーの違い
バリアフリーは障がい者・高齢者などが生活する上で、障害となる物を取り除くというものです。
例えば、車椅子の人でも上れるように階段にスロープをつける
これがバリアフリーです。
一見、ユニバーサルデザインと同じように思えますが、この2つには言葉の起源に違いがあります。
バリアフリーは、
バリア(barrier)=障壁・防壁・ 障害物
を取り除く
という意味です。
障がい者・高齢者など生活弱者のために障壁・障害物を取り除くということを目的としています。
一方、ユニバーサルデザインは障がい者・高齢者に限らず全ての人が使いやすく暮らしやすい社会づくりを目的としています。
対象者 | 内容 | |
バリアフリー | 障がい者・高齢者 | 障がい者・高齢者が使いやすいよう障壁を取り除く |
ユニバーサルデザイン | 全ての人 | より多くの人が使いやすいように作る |
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ユニバーサルデザインの7つの原則
【原則1】公平性「誰でも公平に利用できること」
段差のない歩道は、誰もが使うことができます。
歩いている人や車いすに乗っている人、ベビーカーを押している人など、どんな人でも同じように使うことができ、すべての人に快適なデザインとなっています。
【原則2】自由性「使い方を選べること」
エレベーターには高さの異なるボタンが複数付いているものがあります。
大人や子供、車椅子に乗っている人、荷物を持っている人など、それぞれの状況に合わせて使いやすい高さのボタンを選ぶことができます。
【原則3】単純性「だれもが簡単に使えること」
直感的に操作できるもの。分厚い説明書を読まなくても何となく使い方がわかるものはよくあります。
例えば子供は説明書を見なくてもすぐにゲーム機を使いこなせるようになりますよね。スマホアプリも説明書がなくても直感的に使うことができます。
【原則4】わかりやすさ「必要な情報がすぐに分かること」
ピクトグラムは文字が読めない子供や言語が異なる人にも情報をわかりやすく伝えることができます。
【原則5】安全性「ミスや危険につながらないこと」
ガスコンロは発火を防ぐために、鍋底の温度を感知して高温になると自動消火する機能がついています。うっかり火をつけっぱなしにしていても自動で消してくれる安全性能です。
【原則6】体への負担の少なさ「無理なく楽に使える」
「長時間座っていても疲れない椅子」など、さまざまな商品で“人間工学に基づいた設計”というキャッチフレーズを見かけることがあると思います。人間の自然な動きや体位、状態で使えるように設計されているということです。
また、力を入れずに簡単に開閉できる蓋などが当てはまります。
【原則7】空間性「使いやすい広さや大きさ」
多機能トイレや電車の優先席など十分なスペースを確保して、誰でも使いやすく作られているものが当てはまります。
印刷におけるユニバーサルデザイン
印刷においてもユニバーサルデザインを用いることができます。
例えば
高齢者・・・老眼や白内障などにより視力が衰えていることがあります。
→文字を大きくすることで読みやすくすることができます。
子供・・・漢字が読めなかったり難しい表現が理解できないことがあります。
→ふりがなを使ったり分かりやすい言い回しを使うことでより伝わりやすくなります。
外国人・・・日本語が読めない場合があります。
→英語表記をつける。イラストやピクトグラムを用いることで文字が読めなくても視覚的に理解することができる。
UDフォントを取り入れる
UDフォントは、読みやすさを考えて開発された書体です。
UDフォントを取り入れることで、より多くの人が読みやすい印刷物を作ることができます。
色彩異常に対応する
色覚異常は、ある色の見え方が異なったり色を明暗でしか認識できないなど、色の感じ方が異なる状態を言います。
色覚の分類と見え方
C型・・・一般色覚
P型・・・赤色を感じられない
D型・・・緑色を感じられない
T型・・・青色を感じられない
A型・・・明暗でしか感じられない
色覚障がいの方にも見やすい色の組み合わせを使うことでより多くの人が使いやすい印刷物になります。
さいごに
コロナ禍における新しいユニバーサルデザインも誕生したように思います。
- レジに並ぶ際、自然と距離を保てるよう床に立ち位置を示す目印をつける
- アルコール消毒の設置をピクトグラムで示す
- 店舗の実施している感染対策をイラストでわかりやすく表示する
- マスク着用のお願いをイラスト表示する
マスクやアルコール消毒、立ち位置を示す足型のイラストは本当によく見かけるようになりましたよね。
これらも文字だけでなくイラストを用いることで、文字を読むことができない人も直感的に理解できるようになっています。
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1部からご用意いたしておりますので用途に応じで必要な枚数だけご注文いただけます。