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郵便はがき印刷の「印刷できる範囲」

年賀はがきや郵便はがきの印刷を注文するとき「4辺にフチ(余白)ができる」と言われたことはありませんか?

多くの印刷通販サイトにおいて、郵便はがきの裏面印刷は全面印刷ではなく印刷範囲が決まっています。

今回は郵便はがき印刷の「印刷できる範囲」についてご説明いたします。

郵便はがき印刷の注文を検討している方に役立つ内容となっています。

【余談】郵便はがきと官製はがきの違い

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印刷通販サイトによって「郵便はがき印刷」と書いてあったり「官製はがき印刷」と書いてあることに気がついた方もいると思います。

まずは「郵便はがき印刷」と「官製はがき印刷」の違いについてご説明します。

官製はがき・・・郵政民営化以前の名称
郵便はがき・・・郵政民営化以後の名称

官製はがきとは郵政民営化以前、郵政事業を国が行っていた頃の郵便はがきの名称です。
「官=政府」が製造した「はがき」、だから「官製はがき」です。

つまり官製はがきと郵便はがきは同じものです。

民営化してから10年以上経ちますが「官製はがき」という名称はすっかり定着しており、筆者自身も未だについつい使ってしまう言葉です。

印刷通販サイトによっては「郵便はがき」と書いてあったり「官製はがき」と書いてあったりしますが、いずれも同じものです。

郵便はがき印刷の印刷できる範囲(裏面)

多くの印刷通販サイトにおいて、郵便はがきの裏面は印刷できる範囲が限られています。
また、その範囲はサイトによって異なります。

主な印刷通販サイトの郵便はがき裏面印刷範囲

印刷通販サイト印刷方式仕上がりサイズ印刷できる範囲(裏面)4辺のフチ(余白)
ベストプリントオンデマンド100mm×148mm94mm✕142mm天地左右3mm
プリントパックオンデマンド90mm✕138mm天地左右5mm
ラクスルオンデマンド90mm✕138mm天地左右5mm
東京カラーオンデマンド92mm✕128mm天地10mm/左右4mm
グラフィックオフセット87mm✕142mm天地右3mm/左10mm
 オンデマンド90mm✕138mm天地左右5mm

郵便はがき印刷に「フチ(余白)」がある理由

その1「くわえ」

郵便はがき印刷のフチ(余白)の1辺は「くわえ」と呼ばれる部分です。

給紙トレイから紙を印刷機の中に取り込む際、「くわえ爪」と呼ばれる爪のような部分で紙をつまみ印刷機の中に引き込みます。このとき「くわえ爪」がつまむ(くわえる)部分が「くわえ」です。

「くわえ」部分はくわえ爪があるので印刷できません。

その2「断裁ずれ対策」

印刷会社ではがきを印刷する際、はがきが4枚くっついた「四面連刷はがき」を使うのが一般的です。

この「四面連刷はがき」を使用することで4枚まとめて印刷することができます。
早く・安く印刷できる優れものです。

印刷通販サイトをよくみてみると多くのサイトにおいて、郵便はがきの取り扱い部数が「4の倍数」もしくは「4で割り切れる部数」となっています。これは「四面連刷はがき」を使って印刷しているからなんですよ。

「四面連刷はがき」は印刷後に断裁をします。
端までデザインがある場合、断裁時にズレが生じると隣り合うはがきのデザインが含まれてしまう可能性があります。そのためフチ(余白)を作っています。

その3「印刷機の使用上4辺に印刷できない」

印刷機は使用上、4辺に数ミリの余白ができます。
ぴったり端っこまで印刷したら印刷機内が汚れてしまう可能性があるからです。
印刷機内の汚れは、他の印刷物を汚したり印刷機の故障の原因にもなります。

この4辺の余白は郵便はがきに限らず、チラシなどその他の印刷物も同様です。
チラシなどがフチ(余白)なしで印刷できているのは、大きな用紙にまとめて印刷した後、断裁しているからです。

「四面連刷はがき」は、はがきが4枚田型にくっついた大きさで断裁するとはがきサイズより小さくなってしまいます。

フチなしはがき印刷について

「フチなしはがき印刷」を取り扱っている印刷通販サイトもあります。
その多くは、次のいずれかでフチなしはがきを作っています。

印刷後、4辺を断裁

4辺の余白を1~2mmに抑え、はがきサイズに収まるよう余白を断裁しています。

郵便はがきとして使用可能な最小サイズは「90×140mm」です。

郵便はがきは「100mm×148mm」なので
長辺は最大8mm(天地4mmずつ)
短辺は最大10mm(左右5mmずつ)
断裁してもはがきとして使うことができます。

また、くわえ以外の3辺を断裁した「3辺フチなしはがき印刷」を取り扱っている印刷サイトもあります。

印刷した別紙をはがきに貼り付ける

はがきサイズに印刷した紙をはがきに貼り付けます。
この場合も、最後に4辺を断裁して整えます。

紙を貼り付けるので、光沢のある写真用紙など通常のはがきにはない質感に仕上げることができます。

フチなし印刷の注意点

断裁位置を意識してデザインする

フチなしはがき印刷はほとんどの場合、仕上がりサイズが通常のはがきサイズより若干小さくなります。
データ作成時には、切れては困る文字やデザインを通常のセーフゾーンよりさらに内側に配置する必要があります。

注文する前にサイズやデザイン作成時の注意点をよく確認するようにしましょう。

フチあり印刷より高額

フチなし印刷は、フチあり印刷より手間がかかるため高額になります。

価格によってはフチなしの私製はがきを作り、切手を貼った方がはるかに安いという場合もあります。

断裁によるゴミが出る

上記で述べた通り、フチなしはがき印刷は4辺を断裁してフチをなくしています。
そのため、断裁ゴミが発生します。

フチありはがきは基本的に断裁ゴミは発生しません。
1枚のはがきは断裁しませんし、「四面連刷はがき」を使用している場合も4等分に断裁するだけで断裁ゴミは発生しません。

世界的に注目を集めている「ゴミ問題」
印刷物を注文する際には「どのようなゴミが発生するか」を意識して印刷商品を選ぶのもひとつの手段といえるでしょう。

まとめ

・郵便はがき印刷は4辺にフチ(余白)ありが一般的
・フチなしはがき印刷は、サイズが若干小さくなる
・フチなしはがき印刷は、フチありに比べて高額

予算、用途、デザインに合わせて「フチなしはがき」「フチありはがき」もしくは「私製はがき」を選んでみてくださいね。

また、断裁ゴミが発生すること、製造手段、製造工程などを少し意識して選んでみるのもおすすめです。

郵便はがき印刷の印刷できる範囲は?

郵便はがき印刷の印刷できる範囲(裏面)は印刷通販サイトによって異なります。多くの場合、4辺に天地左右5mmほどフチ(余白)ができます。

郵便はがき印刷はどうして余白ができるの?

印刷機の使用上、4辺に余白ができます。 1辺は「くわえ」という用紙をつまむ部分に余白です。

フチなしはがきはどのように作っているの?

フチなしはがきは印刷した後、4辺のフチ(余白)を断裁して作っています。または、印刷した別紙をはがきに貼り付けて作っています。

「郵便はがき印刷」と「官製はがき印刷」の違いは?

どちらも同じものです。
「官製はがき」は郵政民営化以前の名称。
「郵便はがき」は郵政民営化以後の名称。

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