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【実体験】DTPデザイナーの仕事とは❓面接やリアルな1日の流れ?

DTPデザイナーとは、印刷会社でグラフィックデザインとDTPオペレーター両方を兼務している方のことをいいます。

DTPデザイナーについて興味がある方の中には

どんな仕事内容なの?

面接ではどんなことを聞かれるの?

残業は多いの?

このような疑問や不安があるのではないでしょうか?

そこでこの記事では

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  • DTPデザイナーの仕事内容
  • 面接で聞かれたこと
  • 1日の流れ
  • 職場環境や残業について
[/box]

このようなことについて、実際にDTPデザイナーとして働いた経験がある筆者がおこたえしています。

DTPデザイナーについて詳しく知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

DTPデザイナーの仕事内容とは❓

DTPデザイナーの仕事内容は企業によって様々でしょうが、ここでは地方の印刷会社に在籍していた筆者の経験をもとにご紹介したいと思います。

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  • チラシ
  • パンフレット
  • リーフレット
  • 広報誌
  • 封筒
  • DM
  • 名刺
  • ロゴ
  • キャラクター
  • 冊子
  • 伝票
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これらの印刷物のデザイン業務を担当していました。

営業が受注した案件を、指示書をもとにイチから制作していきます。パソコンはMacがメインマシンで、Windowsもサブマシンとして使いますから両方の操作ができたほうが望ましいです。

ソフトはIllustratorやPhotoshop、InDesignなどを使います。まずは手書きでラフを作成し、それをもとにIllustratorで文字を入力したり、Photoshopで画像を加工したりします。

要件にもよりますが1〜3案を1〜3日で作成し、お客様に提出して校了(OK)まで修正を繰り返します。

校了すれば、今度は印刷用データを作成します。

IllustratorやAcrobatを使用して製版データを作成し、専用の機械を操作して製版作業を行います。

印刷会社によっては、デザイナーは製版を行わないというところもあるようですが、企業の規模によっては行うようです。

そして仕上がった版を検版して問題なければ、DTPデザイナーの仕事は終了です。ここから先の作業は、印刷の機械を回す方へと移ります。

以上の作業以外にも、

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  • お客様との打ち合わせ
  • 梱包
  • 製本
  • 掃除
  • 電話対応
  • 集金
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など、デザイン業務以外のことも多く行いました。忙しいときには1日中お客様対応に追われ、夕方からやっと自分の持分のデザイン業務を行う・・・なんて日もありました。

私が働いていた印刷会社は少人数の企業だったので、1人がこなす雑務の数が多かったように感じます。

このように企業によって「DTPデザイナー」の仕事内容は随分違うと思われますので、これからDTPデザイナーになりたいとお考えの方は十分下調べをした上で就職活動することをおすすめします。

 

面接の内容【ポートフォリオ・採用の理由】

印刷会社に面接に行った際、聞かれたことをご紹介します。

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  • 志望動機
  • デザインの経験 など
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正直どんな内容を話したのかはあまり覚えていないのですが、当時私がカメラにハマっていたことをきっかけに話が盛り上がったことを覚えています。

趣味や特技の欄のどれが響くかわからないので、書くことに迷っている方も何かひとつは書いておくことをおすすめします。

しかしカメラ話で盛り上がった反面、ポートフォリオに対する反応はイマイチでした。その理由は、ただの作品集になっており印刷会社へアピールできる要素が少なかったからです。

私が学生時代に制作したものを中心に載せていたのですが、そのほとんどは「印刷会社の商品」とはなり得ないものばかりでした。

印刷会社の商品とは、新聞折込みにあるスーパーのチラシや、街角にあるイベント告知のポスターといったものです。私が持ち込んだポートフォリオはただの学生時代の課題一覧にすぎず、かなりこき下ろされた記憶があります。

しかし結果、採用となりました。
その理由は

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  • 中途採用だが、新卒者と年齢がそう変わらなかったこと
  • 「若年者トライアル雇用制度」を利用していたこと
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この2つが大きかったのではないかと思います。

あとは元気があったことですかね。経験がなく力不足であったとしても、若さと元気で採用に至ったようでした。

 

DTPデザイナーの1日の流れ

DTPデザイナーの1日の流れをご紹介します。
印刷会社の1年の流れは概ね決まっています。毎月発行するものや、隔月で発行するもの、季節ごとに発行するものがあり、その間に単発の仕事が入るのです。

当然繁忙期や閑散期もあるわけですが、ここでは忙しさが平均的な1日を例としてご紹介します。

出社〜昼食まで

私の場合、会社まで車で約40分の通勤距離でした。「デザイン系の仕事は出社時間が遅い」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、印刷会社の場合はそんなことありません。

顧客の時間に合わせて動く必要があるので、稼働時間は役所とそう変わりません。「朝が苦手」という方は、勤務開始時間もよく確認することをおすすめします。(記載の時間より早く出社する場合もあるので要注意です。)

出社したらパソコンや機械の電源を入れ、部屋の掃除をします。朝礼がある日もあり、売り上げがあるときはいいのですが、悪いときは空気が重くなります。

朝礼が終わると各自に仕事が割り振られるので、持ち越している仕事と照らし合わせ作業の優先順位をつけます。

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  • 増刷(リピート)の仕事
  • 納期が近いもの
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これらを先に行います。

増刷(リピート)の仕事は、すでにあるデータを再利用するので比較的簡単に、早く終わらせることができます。

ですので、新人はこのような案件をこなして印刷のことを覚えていきます。

納期が近いチラシやポスターといった案件は、その日のうちに1校目を作成して午後にはクライアントに確認するというものもあります。

この場合は、部署の中でもスピーディーかつデザインがうまい方に割り振られるパターンが多いです。

作業の合間に電話対応もこなします。

電話はお客様からだけでなく、出入りの業者や営業からの確認の内容もあるので何分かおきに対応することになります。

「〇〇の状況どうなっている?」

「注文があるんですが、いつ来てもらえますか?」

「この前納品してもらった品に汚れがあった」

など、ほとんどが確認を要する内容ばかりなので、仕事の途中で席を外して一通り対処し、戻ってきては「あれ、どこまでしてたっけ?」と思うことがしょっちゅうでした。

そして私が所属していた部署は工場を併設していたので、作業中の騒音はなかなかのものでした。

「デザインの仕事」というと、静かな空間で黙々と仕事をしている様子を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、私のように立ったり座ったりしながら、工場で声を張り上げているようなデザイナーも中にはいます。

午後〜定時まで

昼食をとった後も、引き続き午前と同じような内容で業務を続けます。

急ぎの仕事や、すぐ終わる案件を午前中に片付けたので、納期に余裕があるものや時間がかかるものに取りかかります。

1日で仕上げる予定の広報誌などは、ここで作業が50%済んでいるかなど進捗状況も確認します。

状況によっては手伝いの要請を請う場合もあるので、部署全体の忙しさや担当案件の多さなど、バランスを見ながらチームで仕事を進めていきます。

ここで突然ですが、雑談の有無について気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

雑談については特に決まりはありませんでしたが、やはり忙しいときは皆無口で作業しますし、比較的ヒマなときは割と雑談も多めだった記憶があります。

午前と午後に短い休憩時間があるので、そのときにコーヒーを飲みながら他愛もない話をすることはよくありました。

定時の時刻が近づくと、作業が予定通り進んでいるか確認をします。

予定通りでなければ、なぜそうなったのかという理由と考えうる改善点などを日誌に記入し今後につなげます。

また、外回りから帰ってきた営業と今日作ったデザインを見ながら打ち合わせをすることもあります。

定時〜退社まで

定時で帰れるときもあれば、そうでない時もあります。

仕事の進捗具合を確認して、残業するかしないかの判断をします。
ここからの時間は、電話応対などに振り回されることはほとんどないのでガッツリ集中して作業を進めることができます。

作業に区切りがついたら身の回りを整頓し、各部署に挨拶して退社します。

だいたいこのような内容で、DTPデザイナーの1日は終わります。

 

職場環境や残業について?

印刷会社の職場環境や残業について気になるという方も多いのではないでしょうか?

会社の規模や事業内容によって異なるでしょうが、ここでは私の実体験をもとにお伝えします。

職場環境については「かなりいい!」というわけではないが「かなり悪い!」というわけでもない・・・というのが正直な感想です。

使用するパソコンのスペックは問題ありませんでしたし(たまに落ちますが)エアコン完備の部屋でぬくぬくとデザインができます。騒音はそれなりにありますが、お腹の音などを気にしなくていい利点もあります。

ただ1点あげるとすれば、社員の人数に対してお手洗いの数が少なかったのではないかという印象はあります。このへんは入ってみないとわからない部分なので、気になる方は面接の際にお手洗いを借りるなどしてチェックされてみてはいかがでしょうか?

次に残業についてですが、平均して1〜3時間程度は残業していました。繁忙期になると11時くらいまで残っていましたが、皆が車通勤だったこともあり、あまり遅くなると危険なので日付が変わるまで残業したことはありませんでした。

私が所属していたデザイン部署は、ほとんど人が入れ替わることなく和気藹々とした雰囲気で仕事を進められるチームでした。部署内だけで打ち上げをしたりしていましたし、人間関係的にはかなりいい職場だったのではないかと思います。

「印刷会社のDTPデザイナー職を検討している」という方は、職場環境や人間関係についてはかなり気になることでしょう。それらは実際に入社してみないとわからない部分も多いのですが

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  • Webサイトをよく見てみる(更新が古いなど)
  • 会社を知っている人に評判を聞く
  • 電話で問い合わせたときの対応
  • 実際に訪れてみての印象
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このようにして調べられることもあります。印刷会社のDTPデザイナー職を希望しておられる方は、入社前に調べられる要素を十分にチェックしてから判断することをおすすめします。

 

印刷会社あるある?

DTPデザイナーの視点から「印刷会社あるある」をご紹介します。

入稿は遅れても納期はそのまま

これは本当によくあります。

お客様からの入稿データが遅れても、納期は延びることなく当初のままというパターンです。

こういう場合は残業して帳尻を合わせるしかありません。

ミスはなぜか刷り上がってからのほうがよく気づく

誤字脱字といったミスに、印刷後気づくというパターンが本当によくあります。

ですので印刷後は「ミスがありませんように」と祈るような気持ちになります。

ちなみにミスが発覚すると刷り直しになることもあるので、校正には最新の注意を払う必要があります。

イラレが落ちてしばらく落ち込む

Illustratorが作業の途中でクラッシュした場合、かなり前の段階までデータが戻ってしまうこともあるのでその場合はかなり落ち込みます。

「保存はこまめに行う」とわかっていても、作業に集中していたり、そもそものデータが重すぎて保存にすら時間がかかるようなデータを扱っていたりすると、ついcommand+Sを押すのを忘れてしまいます。

作業中誰かが急にため息をついたり、悪態をついていたりするときはイラレが落ちた可能性があります。

素材が古い

現在デザインを行う企業の多くは、有料の素材サイトと契約してサービスを利用していらっしゃることでしょう。ですが、私が入社した当初はそうではありませんでした。買い切りタイプの素材集があり、常時それを使いまわしていたのです。

それらの多くは絵柄が古く、そして毎回素材を探すのに時間がかかっていました。作業効率が悪かったこともあり後ほど改善されましたが、昭和テイストのイラストを見ると入社当時のことを思い出します。

結構最近までフロッピーとか使っていた

2010年以降になってもフロッピーやMOを使用していました。

ほかにもIllustratorのクラシックバージョンや、QuarkXPressを使う場面も多々あり慣れるまでが大変でした。

 

よくある質問?

[sc_fs_multi_faq headline-0=”h3″ question-0=”DTPデザイナーとDTPオペレーターの違いはなんですか?” answer-0=”DTPデザイナーはデザインと印刷用データの作成両方を行いますが、DTPオペレーターは印刷用データの作成だけでデザインは行いません。” image-0=”” headline-1=”h3″ question-1=”DTPデザイナーってどんな仕事ですか?” answer-1=”クライアントから受注した印刷物のデザイン・印刷用データの作成を行います。レイアウト、配色、文字組みなどができるデザインスキルと、IllustratorやPhotoshopの操作スキルが必要になります。” image-1=”” headline-2=”h3″ question-2=”DTPデザイナーに就職したいのですが、DTP検定の資格は必要ですか?” answer-2=”必須ではありませんが、ないよりはあったほうがマシという程度だと思います。実際に、筆者含め職場の方は誰も資格保有者ではありませんでした。就活の際は、資格よりもポートフォリオや経験を重視される傾向にありました。” image-2=”” count=”3″ html=”true” css_class=””]

 

まとめ

以上、DTPデザイナーの仕事内容や面接の内容、印刷会社あるあるなどをご紹介しました。

本記事はあくまで筆者の体験ですので、ほんの一例であり、すべての印刷会社のDTPデザイナーがこうであるというわけではありませんのでご了承ください。

しかしながら、かなり突っ込んだ内容のこともお伝えしていますので、DTPデザイナーの仕事に興味があるという方はぜひ参考にしてみてください。

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